PowerPoint|フォントの大きさは36ポイント以上を使う

36ポイントでスライドに収まらなければ文字を減らす

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パワーポイントでは、36ポイント以上のフォントを使います。「ちょっと大きくない?」と思う人はスライドに文字を書きすぎています。パワポの文字の大きさはデカければ良いというワケではないですが、36ポイントより小さな文字を避けるだけで、スライドは自然にシンプルになります。

36 pointでスライドに収まる分量にまとめるのが基本

プレゼンテーションのよくある失敗が「スライドに文字を書きすぎる」です。文字が多くなれば、聴衆はスライドの文字を読むのに忙しく、話者に注目しなくなります。それはもうプレゼンではなく、プレゼンのように資料を見せる「説明会」です。

もし、36ポイントのフォントを使ってスライドに収まりきらないとすれば、それは「書きすぎ」です。その場合には、純粋に文字の分量を減らすか、スライドを分けて「1ページあたりの情報量」を減らすかのどちらかで対処します。

当研究室のお勧めは「文字の分量を減らす」です。スライドに記載する文字を極力減らし、「スライドに書こうと思っていた情報」は口頭で補うのが理想的。プレゼンは、パワーポイントという名のとおり「ポイント」を絞ったスライドに徹する必要があります。

文字の分量が減れば、それだけデザインはシンプルになります。シンプルとは、余計なモノが無いこと。最終的にスライドに残った文字がどれも重要なメッセージになっていれば、その言葉が伝わるスピードは速くなり、情報が限られている分だけ強く伝わります。

会場奥まで一人残らず「見える」スライドにする

聴衆は、いつも100インチスクリーンのド真ん前に座っているとは限りません。会議室にある50インチの液晶モニタを、最後列から見る人もいます。そんな状況を考えれば、36ポイント以上のフォントを使うのは、聴衆への必須の配慮になります。

発表者は無意識に多くの情報をスライドに書き込みます。一方の聴衆は、ビッシリと書かれた文字を誰も読みたくありません。それでも「きっと読んでくれるはず」という考えは、話者側の甘えにすぎません。話者は書きたい、聴衆は読みたくない。この行き違いを解決するには、話者が文字量を減らすしかありません。

小さな文字で書き込むのが習慣化している人は、まずはお勧めの36ポイントを使ってみてください。最初は文字の大きさに違和感を覚えるかもしれません。そこで箇条書きにしてみたり、文章を大幅にカットしてみたり。そうした努力は、そのまま「本質を変えず分量を減らす」というプレゼンターに必須のデザイントレーニングになります。

30 point以下のフォントは例外的用途だと認識する

最低基準の36ポイントを下回り、30ポイント以下の小さな文字を使うのは「とりあえず示しておかなければならない情報」を補足する用途に限定します。たとえば、引用(citation)・出所(source)の表記や注(notes)、免責事項(disclaimer)などが該当します。

これらの表記は、スライド上にありさえすれば意味を成すことが多く、あえて大きく示す必要はありません。場合によっては、あまり「読まれたくない」こともあるかもしれません。そんな時には、30ポイント以下のフォントが役に立ちます。裏を返せば、36ポイントより小さな文字を使うと「何か隠している」と誤解されるリスクがあるということです。

見せるための文言はハッキリ36ポイント以上。見えなくても良い文言はそれ以下の大きさ。こうして切り分けておけば、シンプルで誤解の少ない文字の収まりが保たれます。文字の大きさに配慮し、文字情報をシンプルに整理するのも、PowerPointのスライドデザインの大切な要素であることを覚えておきましょう。


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