PowerPoint|発表会場のスクリーンサイズと縦横比を事前に確認する

大切なプレゼン前には会場のプロジェクタの解像度をチェック

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失敗できない大切なプレゼンテーションの前には、あらかじめ会場のスクリーンサイズやプロジェクタの解像度を確認しましょう。チェックすべき項目は、会場の広さ、スクリーンのサイズ、そしてアスペクト比(縦横比)。これらが事前の想定と異なると、プレゼンの魅力が存分に発揮されません。

スクリーンサイズを確認して適切な大きさの文字を使う

大きなセミナーや講演会には、通常100インチ以上のスクリーンが用意されています。でも会場の規模によっては、スクリーンではなく液晶モニタでプレゼンをする場合もあります。すべてのお客様が確実に読める文字でスライドをデザインするためには、事前に会場の広さ(奥行き)と、映写先のスクリーン(あるいは液晶モニタ)の大きさを確認することが必要です。

企業での会議室や多目的室の場合には、50インチ程度の液晶モニタでプレゼンをすることがよくあります。にもかかわらず、大型スクリーンを想定したスライドでプレゼンをしてしまうと、文字が小さく映って読めません。逆に100インチのスクリーンがあっても「奥行きのある会場」だった場合には、後ろの聴衆が文字を確認するのは困難になります。

過去記事「フォントの大きさは36ポイント以上を使う」で説明した通り、大きな文字が使われていれば「文字が見えない」という最悪のケースは回避できます。それでも、何とか「見える」のと、楽に「読める」のには大きな違いがあります。事前に「会場の発表状態」を把握することは大切です。

アスペクト比(縦横比)に合わせたスライドを使う

もうひとつ、事前に確認すべき仕様が「アスペクト比」(aspect ratio)と呼ばれるプロジェクタの解像度です。基本はテレビのワイド画面(HD)と同じ「16:9」ですが、少し古い機材だとアナログモニタの「4:3」の場合があります。プロジェクタとパワーポイントのアスペクト比が一致しないと、スクリーンの映写領域を使い切ることができません。

上の写真にあるスクリーンのアスペクト比は「4:3」です。もしここに「16:9」のパワポスライドを投影すると、上下に何も映らない黒い余白ができます。また「16:9」のスクリーンに「4:3」のスライドを使うと、今度は左右に黒い余白ができます。

プロジェクタの設定を調整することで不足領域を引き伸ばして映写することはできますが、人物や商品写真が不自然に引き延ばされて美しくありません。プレゼンコンテストや大切なプレゼンの場合には、念のため事前に確認をし、それに合わせたスライドをデザインしましょう。

詳細が不明なら「縦横比4:3」で「大きな文字」が安全

PowerPointアプリでは、上段のリボンにある [デザインタブ]→[スライドのサイズ]で縦横比を変更できます。一度完成したスライドのサイズを後から変更すると、デザインを調整しなおす必要があります。アスペクト比については、作成前に決めておきましょう。

会場のアスペクト比が不明な場合は「4:3」で作成し、文字は36ポイント以上に大きくしておくのが無難です。仮に会場のプロジェクタが「16:9」の仕様であっても、「4:3」で作成されたスライドをプロジェクタの設定で横方向に拡大するのは、比較的、見た目に無理がありません。

以前、私自身も訪問先の会議室でのプレゼンで焦った経験があります。事前に「大型モニタを使える」と説明を受けていた会場に用意されていたのは、30インチ程度のPCモニタでした。その時は、万が一を想定して「大きなフォントを使ったバージョン」を別途作成していたので、それを使って難を逃れました。これは「大型」という言葉を鵜呑みにせず、正確なサイズを事前に確認せよという教訓になっています。


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