Q. プレゼンで聴衆がスライドばかり見ている

「プレゼン中、聴衆がぜんぜん自分に注目してくれません」

student

Question ▶ 頑張ってお客さんを見ながらプレゼンしているのに、聴衆はスクリーンのスライドばっかり見ています。聴衆の目線をこっちに向かせるにはどうしたらいいですか。

shimizu

Answer ▶ まずはスライドにある文字を減らしましょう。次に演台を離れてスクリーンの真横に立ちます。これで発表者の存在感はぐっと向上するはず。何より、聴衆の視線を取り返そうと考えていることが素晴らしいです!!

プレゼンの主役はスクリーンではなく発表者自身

プレゼンの主役は発表者であり、スライドではありません。時折、このことを忘れがちな発表者を見かけます。(もちろん「会場の主役はお客様」という大前提です!)

発表者が主役であることを忘れると、聴衆がスライドばかり見ていることに何の違和感も感じなくなります。ついには、お客さんが手元の資料にずっと目を落としていても、それを当然とすら思うようになるでしょう。プレゼンターとして、これは避けるべき感覚です。

聴衆の視線を話者に取り返す3つの方法を、以下に紹介します。

発表者の存在感を高める3つの方法

  • スライドの情報量(文字・画像・グラフ)を減らす。
    ▶ 情報量が多いほど、その情報を理解するのに時間がかかります。ゆえに聴衆はスクリーンを見る時間が長くなります。
  • 話者は演台から離れて、スクリーンの真横に立つ。
    ▶ スクリーンと話者との物理的距離が遠いと、聴衆の視線の移動距離が増えます。結果的に、聴衆はスクリーンに目線を固定してしまいます。
  • 事前に全スライドを印刷した資料を配らない。
    ▶ 手元に全スライドの印刷資料があると、聴衆は資料を見るために目線を落とします。発表前にプレゼンの全貌を見せると、ネタバレして話者への興味も薄れます。

口頭で説明できないことだけをスライドに載せる

プレゼン準備にあたり、会場で注目されるスライドの作成に多くの労力を割きたい気持ちはよく分かります。でも皮肉なことに、スライドを作り込み過ぎるほど、聴衆の注目は話者ではなくスライドに向かってしまいます。

話者が聴衆の注目を受け続けるコツは、口頭で説明できることをスライドに書かないことです。逆にいえば、口頭で説明できない内容だけをスライドで補助的に説明する、という発想が大切です。

スライドは、あくまでもプレゼンの補助であり、主役ではありません。この点は、ブログ記事「強いプレゼンを実現するスピーチの基礎力」でも触れていますので参照してください。

聴衆からの視線を集めつつ、皆さんのプレゼンが成功することを願っています!

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