Q. コンテスト本番が迫っているのに一向に上達しない!今から何が出来る?
「納得のいくレベルに到達しないまま本番を迎えそうで不安」

Question ▶ スピーチらしい発音や話し方(イントネーションや音の強弱)が十分じゃないまま本番になりそうです。どうすればいいでしょうか?

Answer ▶ 本番が直前に迫っているなら、細かな発音を気にするよりも、「自分の人柄で勝負する!」くらいの気迫で本番に臨めば、何とかなります。これは本当です。
最後は人間力の勝負。細かなことは忘れても大丈夫!
決して遊んでいたわけではないけれど、いつのまにか準備不足のまま大会本番を迎えてしまうこと、ありますよね。そんな時には、「発音が!」「イントネーションが!」などと考える余裕すらないでしょう。ならばいっそのこと細かなことは忘れてしまいましょう。何とかなります。
これは決して乱暴なアドバイスではありません。最後の最後に完成度が十分ではない場合、細かなことを気にするよりも、堂々と舞台に立ち、聴衆にあなたの本気度を示すことができれば、スピーチとしてはひとまず成功です。落ち着きましょう。
そもそも、発音も抑揚(intonation)も人それぞれです。さらに世界レベルで考えれば、英語の母語話者よりも外国語話者の方が多い現状にあります。英語という言語はまさに「それぞれ異なる個性」の集合体です。自分色の強い英語でも、聴衆に理解してもらえる限り、細かな英語の質を気にするよりも「話者自身の存在感」を訴える方がよっぽど効果的です。
あなたというスピーカーは「あなた一人」しかいない
もっとも避けるべきことは、ずっと英語の細部が気になって、「発音や表現の正しさ」にこだわり過ぎることです。あなたの原稿を「上手に」読める人は他にもいるかもしれませんが、あなたというスピーカーは「あなた一人」しかいません。だからこそ堂々と舞台に立って、存在をアピールすることが大切なのです。
聴衆側の視点で考えても同じことがいえます。多少英語が上手でも、気持ちのこもっていないスピーチでは誰も感動できません。逆に、英語の完成度はイマイチでも、それを伝えようとする姿勢がビシビシと感じられるスピーカーは間違いなく聴衆からの信頼を獲得します。
スピーチコンテストの本番3日間前を過ぎたら、細かな発音練習よりも、当日に備えてたっぷりの休息と睡眠をとりましょう。はつらつとした表情で舞台に立つことが、何よりのデリバリー(発表技術)になる。そう信じてください。
とはいえ、最後に何か一つでも本番に向けてできることをお探しなら、スピーチの最初と最後だけを全力で練習してみてください。最初と最後の段落は、スピーチの印象を大きく左右します。あとは笑顔で大丈夫。ぜひ、舞台を楽しんでください。

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