優勝|"Noren: Communication beyond Soft Boundaries"
第18回 森田杯・英文毎日杯 ペアで紹介する日本文化英語プレゼンコンテスト|2024/12/14 京都外国語大学

2024年12月14日(土曜日)、「第18回 森田杯・英文毎日杯 ペアで紹介する日本文化英語プレゼンコンテスト」(主催:京都外国語大学 外国語学部英米語学科、後援:京都市・毎日新聞社ほか)の全国決勝大会が京都外国語大学(京都市)で開催され、当研究室所属の4年生ペアが優勝し、森田杯を獲得しました。
同大会での清水ゼミ生の活躍は、前年の第17回大会(2023年)の優勝に続く2連覇。これまで2021年にも優勝、2018年の準優勝、2022年の3位入賞など、通算5回目の上位入賞を記録しています。
日本文化に息づく暖簾の「曖昧さ」の意味を例示
優勝ペアの演題は "Noren : Communication beyond Soft Boundaries" [「のれん」がつなぐ柔らかな境界]。ふたりがペアプレゼンのテーマに選んだ日本文化は「暖簾」です。ふたつの場所に柔らかい境界を作る暖簾は、部屋を曖昧に仕切る、訪問を歓迎する、入室を拒絶するなど、意味するところが多彩。それらを逐一説明されずに理解できること自体が日本文化の妙である、というのが今回の主張です。
ソロの英語スピーチであろうがペアの英語プレゼンであろうが、プレゼンテーションと名の付く舞台では、必ず聴衆を笑わせるのが清水ゼミの流儀。今回の本選大会でも、設計していた場所以上に(発表者談)、会場では大きな笑いが何度も起きていました。
プレゼン中は、聴衆の貴重な人生の時間を10分間も独占します。プレゼンターは当然にその責任を果たす必要があり、その期待を上回って初めて、お客様から「楽しかった」という感想がもらえます。初対面の知らない人々を笑わせるというミッションは、その先にあるプレゼンの主張に心を開いてもらうための条件なのです。
ペア・プレゼンにおける「起転結」構造の有効性を実演
この優勝を陰で支えた研究に "Award-Winning Pair Presentations Reexamined" があります。ひとりで発表するプレゼンとは異なり、ペアプレゼンテーションが「起転結の3部構造」を持つことは2023年の研究で概ね見えていました。それが2024年の同研究で改めて有効と示されたことから、今回の大会ではこの「起・転・結」の構造をひときわ際立たせるよう指導にあたりました。
プレゼンコンテストは人間が発表し、人間が審査するわけですから、研究通りの狙いがそのまま結果につながる確証はありません。しかしながら、当研究室の上位連続入賞の背後に何があるのかを分析することで、今後の「優れた英語プレゼン教育」に結びつく可能性は十分にあります。今回のゼミ生の活躍は、研究の有効性を鮮やかに実演してくれたといえそうです。
▶ 第18回 森田杯・英文毎日杯 ペアで紹介する日本文化英語プレゼンコンテスト [リンク]
▶ 同大会 結果報告(京都外国語大学ニュース) [リンク]
▶ 武庫川女子大学 大学NEWS [リンク]