前髪をピン留めして顔を全開にするだけで入賞できる(かもしれない)納得の理由
邪魔なものを除外して初めて、はっきり伝わる気持ちがある。

当研究室に所属する女子学生がコンテストに出場する際、例外なく気を配るのが前髪です。その長短に関係なく、前髪は必ず横にヘアピンで留めてから発表に臨みます。その理由はいたって単純。「顔をハッキリ見せるため」です。それがカワイイとは思えなくても少しのガマン。「カワイイ」よりも「入賞」を目指すのです!
顔の表情を見せることからプレゼンは始まる
当たり前のことですが、顔の表情(facial expression)はプレゼンの極めて重要な要素です。同じセリフを話していても、その表情が少し曇ったり、あるいは微妙に微笑んだりするだけで、その言葉で伝わるニュアンスは大きく変化します。
にもかかわらず、多くの出場者が大切な「顔」を前髪で隠しています。女子学生に限らず、男子学生でも、前髪を前に流すヘアスタイルはよく見かけます。他の出場者が躊躇する中、常に「顔面全開」でステージに上がる私のゼミ生は恥ずかしいかもしれません。しかしステージに上がった時点で既に大きなアドバンテージを得ています。
顔をハッキリ出すだけで、「大切な表情を100%出し切ることができる」という圧倒的なアドバンテージが手に入ります。これまで、数々の全国大会で入賞を続けてきたゼミ生たちがみな、前髪をピンで留めてステージに上がるのは、このアドバンテージを得るためなのです。
思いのほか「表情の変化」は聴衆に伝わらない
なぜここまで前髪にこだわるのでしょう。その理由は、舞台発表における「表情の伝わりにくさ」にあります。日常会話であれば、話し相手との距離はせいぜい1mほど。ところがコンテストの舞台となれば、数mから10m以上、話者と聴衆が離れることは何も珍しくありません。
そうなると、顔の表情を伝えるためには、常に「顔の変化を見せ続ける」努力が必要になります。もし、その努力を邪魔するものがあれば、取り除くのは当然です。ゆえに前髪は必ずヘアピンで留め、顔を全開にします。目立たない黒のピンで、額の生え際でしっかり留めるだけ。これだけで入賞一直線(かもしれない)です。
この方針は、たとえ短めの前髪であっても同じです。眉の動きや、額の動きは、少しの前髪でも隠れてしまいます。繰り返しますが、近くならどんな表情の変化も確認できます。しかし客席は遠いのです。ヘアピンでしっかり留めておくか、男性であれば前髪を上げて固定しましょう。
前髪を上げるスタイルは、表情を明るく見せる効果もあります。さらに発表中に前髪がチラチラ気になって「無意識に手でどけるクセ」が現れる心配もありません。恥ずかしくても、わずか数分間の辛抱です。入賞を目指すなら、前髪が顔を一切邪魔しないスタイルで臨むことをお勧めします。
カワイイ見栄えより、とにかく「表情が伝わる見栄え」が肝心。もれなく聴衆に表情を伝え、堂々の入賞を目指してください!
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