ステージのスポットライト照明に備えて聴衆へのアイコンタクトの位置を確認
本番でいきなり正面からの強い光を浴びて緊張しないために

スピーチやプレゼンコンテストの本番は、設備の整った会場で開催されます。そこで生じる盲点は「照明」です。本番で舞台に上がった瞬間、前方からの眩しい光で聴衆が見づらくなるのです。本番前にどのあたりにアイコンタクトをとれば良いかを、あらかじめ把握しておくと安全です。
不慣れなスポットライトの明かりを想定内にする
コンテスト会場によっては、発表時に会場の照明を暗くし、スポットライトやステージ照明によって、スピーカーが際立って見える演出をする場合があります。聴衆側から見るとドラマチックに映りますが、話者にとっては視界を妨げる状況になることがあります。
前提として、正面から強い照明があたると聴衆が座る前方客席が見にくくなります。特に、スピーカーに向かってスポットライトが当たり、さらに会場全体が暗くなる場合にはなおさらです。このような演出に慣れている話者にはさほど問題ではありませんが、初めてそのような場所に立つと動揺してしまうものです。
いきなり照明の眩しさを感じても、目には明るさの変化に慣れる「順応」という働きがあります。これにより、20~30秒ほどで照明の眩しさは気にならなくなりますが、それでも聴衆とのアイコンタクトが取りにくい状況に変わりはありません。
「とにかく慣れましょう」と言っても不可能ですから、とりあえずは本番前にステージに上がり、会場全体を見渡しておくことが大切です。過去記事「舞台で発表する時のアイコンタクトの安全圏の探し方こっそり教えます」を参考に、「事前にどこを見るか」を決めておくと本番で焦らずにすみます。
ステージ照明を「良い緊張感」と捉える工夫
スピーカーに向けられる照明は確かに話者を緊張させますが、それによって「良い緊張感」が生まれる場合もあります。たとえば、効果的な舞台照明は「見られている感」を向上させてくれます。
コンテストで名前を呼ばれて舞台に上がる瞬間は、緊張のあまり下を向いてしまったり、歩きながら目線が安定しないことがあるでしょう。しかし、その舞台にしっかり照明があたることによって、話し始める前から、スピーカーは「すでに発表が始まっている」という意識を持ちやすくなります。
また、スピーカーに向かって照らされるスポットライトは、聴衆の関心を話者に集中させてくれます。これも、スピーチを発表するうえでは「聴衆の気が散りにくい」という意味で、優れた環境を整える役割を果たしてくれます。
ぜひ、舞台照明を味方につけて話者としての存在感を高めてください。どうしても不安であれば、「どのように照明があたるか」を、本番前に確認できるかどうか主催者に相談をしてみても良いでしょう。非日常的な華やかな照明の中で、最高のプレゼンができることを願っています。
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