「新入生」

スピーチの“初心”はどこまで続くか?

今年も入学式の季節を迎え、多くの新入生がキャンパスにやってきました。武庫川女子大学には英語スピーチとプレゼンテーションの研究室があるというので、この時期にはスピーチに関心のある若葉マークの新入生が私の研究室を訪ねてきます。

「スピーチが苦手なんです」 という控えめな相談から、「コンテストに挑戦したい」という情熱的なお尋ねまで実にさまざま。ひとことでスピーチといっても、クラスでの発表から資格試験のショートスピーチ、そして本格的な弁論大会出場まで、ゴールは人によってまったく違います。さらにゴールだけではなく、本人の英語力や経験値といったスタートラインも異なるので、わざわざ研究室を訪ねてくれた「動機」にしっかり耳を傾けることになります。

スピーチ入門、資格試験対策、コンテスト挑戦へのアドバイス

苦手なスピーチの克服を目指す人であれば、最初は数をこなすことが大切です。私の本『すぐに使えるビジネス英語スピーチ100』のような教材を使って、ショートスピーチの語りを数多く真似て音読することで、まずは「語る」という感覚を体感的に習得するように勧めます。

資格試験のショートスピーチを練習する人なら、時間を意識して意見を述べる練習を繰り返します。その日の特定のニュースについて、1分間で自分の意見をまとめて、1分間で口頭発表することを習慣づけます。規定時間内の口述という枠組みに慣れることで、本番で時間に縛られる緊張感が和らぎます。

コンテストを目指す人には「何を語るか」を考える課題を持ち帰ってもらいます。勝つための「テーマ探し」です。一般的にコンテストの審査では英語より内容が重視されます。テーマの候補をまず8個、できれば倍、さらに倍、倍と。とにかく多くのトピックを検討することから始めます。

続けるだけで勝者になれる(かも)

オフィスアワーで受けた相談ごとについては、その後の練習経過を報告してもらって、また次の課題を出します。最初は皆さん、マメに状況報告をしてくれます。それが数週間過ぎた頃から、次第に音信不通に。継続的に練習を続ける人は残念ながらわずかです。だからこそ、続けた人はそれぞれの舞台でひときわ輝くことになります。

スピーチやプレゼンに取り組んでみたいという人は、ぜひ初心を忘れずに継続的に向き合ってください。一瞬で達人になることはできませんが、多くのひとは途中で挫折します。ですから、皮肉ながら「続けるだけでまず1勝」。新入生の初心は、いつまでも大切に。ご入学おめでとうございます。

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