今から英語スピーチを始める人へ:最初の動機ときっかけが上達を支える
どんな動機であってもその気持ちがスピーチ上達の鍵

英語スピーチに取り組むきっかけは人それぞれです。そんな動機やきっかけがスピーチを上達させ、長期的に見ると豊かな人間をつくる力になります。どんな動機でも構いません。その気持ちをしっかり持ち続けることが、最終的にあなたのスピーカーとしての人間力を高めます。
「初心」は上達の苦労を貫く原動力になる
私の研究室のサイトを訪問いただいたということは、既に英語スピーチに関心を持っているということでしょう。それは素晴らしい第一歩です! そもそも、そのきっかけは何だったのでしょうか?
「発音に自信があった」「人前で話すのが好きだった」というポジティブな動機から、「コンテストの賞品が欲しかった」「英語の成績を伸ばしたかった」という実用的な動機もあるでしょう。逆に、「苦手なスピーチを克服したかった」「自分の小さな声が嫌だった」のように、自分自身の課題と向き合う動機もよく耳にします。
私自身は、高校2年生の時に初めてスピーチの暗唱(recitation)コンテストに挑戦をしましたが、その時の動機は「発音の練習が楽しかったから」でした。当時のことですから、完璧な発音からは程遠いものでしたが、それでも完璧を目指す過程や、それを聴衆に披露することにやりがいを感じていました。
スピーチの練習は長期戦です。やる気に満ちた人でさえ挫折を味わうこともある挑戦です。だからこそ、最初の動機をしっかり胸に刻み、それを忘れないことが、必ず訪れる「上達のための練習の苦労」を乗り越える原動力になります。
好きなことを磨く楽しさと苦手なことを克服する喜び
スピーチを指導していると、学生の上達には、独特な上達の進捗(学習曲線:learning curve)があることに気付きます。最初に大きく伸びて、その後の伸びがなだらかになる学生がいる一方、努力がなかなか成果に表れず、時間をかけて飛躍的に伸びる学生もいます。
前者で「伸びがなだらかになる」時期、そして後者で「なかなか成果が出ない」時期に、多くのスピーカーは挫折します。それを乗り越えるために必要なのは、単なるテクニックではなく、原点にある動機を持ち続ける意識に他なりません。
発音が得意な学生を例に考えてみます。発音が得意な人ほど、初めから上手なデリバリー(発表技術)を披露できるでしょう。でもそれにはいつか「上達の限界」がきます。その時に「最初から好きだった発音をさらに磨こう」という気持ちを持ち続けられるかが、スピーカーとしての到達点を大きく左右するのです。
最初の動機を忘れず、努力を続ける過程で磨かれる人間力は、スピーカーの存在感や誠実さを引き立てます。スピーカーとして円熟の時期を迎えるまで、どうかスピーチを始めた原点を忘れずに、スピーチを楽しんでください。
諦めることはいつでもできます。それゆえ、常に「あと少し」の努力を大切にしてほしいと願っています。
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