分かりやすいスピーチは"話題を投げる"プレビューから始まる
「今日はこれを話すよ」と宣言することの大切さ

スピーチコミュニケーションの世界には"preview"[予告]という言葉があります。これは「その日のスピーチで話す内容を予告」するという意味を持ち、プレゼンの導入部(introduction)には欠かせないキーワードです。スピーチでは。冒頭で「話す内容」を予告する大切さを覚えましょう。
何を話すかわからないスピーチでは聴衆はモヤモヤ
スピーチやプレゼンでは、始まって間もないイントロ(導入部)で、スピーチ全体の話題の方向性を定め、大切な点を予告するかのように宣言することが大切です。話が始まり、いつまでたっても「本題は何か」が把握できないと、聴衆はとてもモヤモヤします。
"preview" [予告]という言葉を覚える必要はありませんが、スピーチ冒頭の、できれば早い段階で、「これは何のスピーチか」を聴衆が予測できる程度のヒントを提示するのがスマートです。そうすると、聴衆は落ち着いてスピーチの本論(body)の登場を待つことができます。
つまり、スピーチやプレゼンテーションでは、イントロでスピーチ本論(body)の登場に向け、話題の球を投げておくのです。そうすることで、皆が一斉に同じ方角を見て、そこにある話題を追いかけ始めます。
イントロで球を投げて結論(conclusion)で回収
イントロで「これを話します」という予告の球を投げたら、その球はきちんと回収しなければなりません。それを回収するのが結論の役割です。イントロで「~についてお話します」と言えば、結論では「~についてお話しましたね」といって話題を回収するわけです。
この回収作業を耳にすると、聴取は「いよいよスピーチは終わりだな」と思います。話題は投げたら回収。これを徹底すると、イントロとまとめには強固な結びつきが生まれ、スピーチに大切な「サンドイッチ構造」が成立します。
とにかく、イントロではスピーチで話す内容を簡潔に予告することを忘れないでください。それは、話者自身が「その話をするんだ」というリマインダーにもなります。これは、イントロ作りの王道のひとつです。
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