Q. 発表本番で暗記(メモライ)の失敗を審査員に気付かれずにごまかす方法は?
「暗記が苦手なので間違えてもうまくごまかす方法はありますか?」

Question ▶ 発表本番で暗唱(暗記)に自信がなく、スピーチを間違えそうです。審査員やお客さんに気付かれずにごまかす方法はありますか?

Answer ▶ あります。それは「間違っても動揺しないこと」です。審査員や聴衆はいちいち原稿を照合していません。間違いがバレるのは、スピーカーが「失敗を態度に出すから」です。堂々としておきましょう。
審査員は「言い間違い」をそこまで気にしません
普段の日常生活において、誰しも普通に言い間違いをします。ちょっとした表現で「噛んで」しまったり、「ド忘れ」をしたり。話し言葉にエラーが生じるのは極めて「自然なこと」です。弁論大会の審査員も、基本的には一文字一句、言葉と原稿の正確さを照合することはありません。(時には例外もいるかもしれませんが。)
スピーチの言葉を間違えたり、メモライで詰まったりする以上に「やってはいけないこと」は、その失敗のために急に表情がこわばったり、照れ笑いをしてごまかすことです。こうなると、間違いなく減点対象になります。特に「照れ笑い」は話者の誠実な印象を損ないます。これらが減点される理由は、その態度が「自然なこと」ではないからです。
私が審査員をする際は、原稿は一切見ません。スピーチは、語りだけで思いを伝える真剣勝負の芸術だからです。審査員も聴衆も、基本的には原稿をそれほど気にしてはいないはず。ですから、間違いを気にせず堂々とやり過ごせば、結果的に「うまくごまかす」ことは可能です。
意味が通じないほどの間違いは動揺せずに言い直す
ただし、例外があります。間違ったり、メモライ(暗記や暗誦)が飛んでしまったことで、「何を言っているのか分からない間違い」は、きちんと言い直すべきです。その場合でも、滑らかに言い直すことができれば、多くの場合は審査にさほど影響を与えません。
当然ながら、発表するのがスピーチではなく「レシテーション」である場合は、そもそも「正確なメモライ」を競う性質の大会ですから、原稿通りに正しく発話されていない英文は減点対象になります。それでも、常識的にわずかな言い間違えは許容範囲ですから、堂々と語る態度が大切であることに変わりはありません。
プレゼンにおいては、「ごまかす方法」を考えるよりも、審査員や聴衆との「自然な対話を楽しむ」という考えで臨むことが結果的にはメリットが大きいはずです。メモライに不安がある時こそ、何を訴えたいのかをしっかり胸に刻んで、本番に臨むように心がけましょう。
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