スピーチ原稿を書き上げたら1週間の冷却期間を置いてから推敲する

自分の原稿を客観的に見直すには数日から1週間は必要

発表原稿を書き上げてすぐにデリバリー練習に取り組む人がいます。熱心であることは悪くないのですが、原稿ができたら数日から1週間ほど練習から離れてみませんか。そうして原稿を見直すことで、自分自身とは違う「聴衆の目線」で客観的に推敲できるようになります。

プレゼンは「お客さまのため」という基本を振り返る

大切な発表に間に合うよう、ギリギリに原稿を仕上げる人はいませんか。それでもデリバリーの練習をして、本番に間に合えば何とか形にはなるかもしれませんが、それでは大きな改善のチャンスを失っているかもしれません。

原稿ができたばかりの瞬間は、聴衆にはまだ分かりにくい部分が残る「未完成」な状態です。原稿は、本番までに何度か推敲(見直しと改善)の必要がありますが、自分自身の原稿を、聴衆と同じく客観的な視点で見直すためには、ある程度原稿から物理的に離れる時間が必要です。

原稿が完成したら、数日から1週間程度、原稿から離れてみませんか。そしていくらか新鮮な気持ちで自分の原稿を見直すのです。そうすると、「あれ?これはどういうつもりで書いたんだろう?」と感じる部分があるはずです。

練習に行き詰った時にも「少しの冷却期間」を

同じことは、デリバリーの練習中にもいえます。ひたすらに原稿と向き合い、発表練習を繰り返していると、自分のスピーチを客観視できなくなってきます。そんな時も、数日の冷却期間を置いてみると、予想以上に客観的な改善のヒントが得られることがあります。

しばらく練習から離れて自分の原稿内容や発表映像に触れてみると、「ここは少しわかりにくいな」と気付くことがよくあります。練習にひたすらに取り組むことは尊いことですが、勇気をもって離れることも大切な決断です。

ひとつ注意すべきは、こうした「冷却期間」が当初の練習計画に含まれていないことが多いという点です。本番まで時間がなく、気持ちが焦るあまり、がむしゃらに取り組み続けることは望ましくありません。いずれこのような「冷却期間」が必要になることを見越して、最初から余裕のある練習計画を立てることをお勧めします。


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