誰でも上手にスピーチができる超簡単な秘訣は「話を短くする」こと
短いスピーチは手抜きではなく聴衆への思いやり

気の利いたスピーチをしようと思えば思うほど、スピーチは複雑になりがちです。誰にでも喜ばれるスピーチをする簡単な秘訣は、とにかく話を短くすること。聴衆を不必要に拘束しない「短いスピーチ」には、それだけで価値があります。短いスピーチは決して手抜きではありません。確固たる信念がなければ、話を短くすることは出来ないからです。
短くするだけでスピーチは見違えるほど印象的に
原則論として、誰かがスピーチをする時間は、誰かがそのスピーチを聞く状況になります。また多くの場合、それは強制的ともいえる空気の中で聴衆の時間を拘束します。その観点でいえば、スピーチは短ければ短いほど喜ばれます。これは聴き手の立場で考えれば当然のことです。
ところが、スピーチで話す内容を積み上げていくほど、その内容は複雑になり、尺(所要時間)も長くなります。長いスピーチを喜ぶのは「大演説を無事に話し切った」という達成感を感じられるスピーカーだけかもしれません。これは悲しいことです。
迷ったら、スピーチは短くする方が優れています。もちろん長いスピーチにはそれなりの情報量があり、重厚感があるのは否定しません。しかし長さに比例した立派な感動がなければ、その分だけスピーチは短いほど喜ばれます。
聴衆がそう感じる理由は簡単です。話者が何を言いたいのかがハッキリ分かること。かつ、早くスピーチの拘束から解放されるからです。言ってみれば、とても合理的です。
誰もが知る「人民の人民による人民のための政治」
英語の授業でも習う有名なスピーチにひとつに、第16代アメリカ合衆国元大統領 エイブラハム・リンカーンが行ったゲティスバーグ演説(Gettysburg Address)があります。名前は知らなくても、次のフレーズは聞いたことがあるでしょう。
government of the people, by the people, for the people, shall not perish from the earth
人民の人民による人民のための政治を地球上から決して絶滅させない
実はこのスピーチは、約2分間の超コンパクトな演説でした。長時間の大演説を想定していた聴衆の驚きは想定以上だったでしょう。そのインパクトに加え、短いスピーチゆえに、ひとつひとつの言葉の重みは一層大きくなります。その演説の締めくくりとして語られた上記のフレーズが、極めて深く印象に残ったのは言うまでもありません。
過去記事「スピーチは引き算。何を言うかより、何を言わなくても良いかで考える」でもお伝えしたとおり、メッセージを簡潔に整理するほどに、話の骨格は引き締まります。スピーチの尺を正確に埋めることが必須でない限り、「スピーチを短くするだけで話は印象的になる」という基本を覚えておいてください。
■ あわせて読みませんか?

お問い合わせ
講演会・セミナー講師、
コンテスト審査員、執筆のご依頼など

