審査員|第73回 チャーチル杯 英語弁論大会 全国決勝 本選

全日本高等学校生英語弁論大会|2024/11/10 関西学院大学

2024年11月10日午後、第73回「チャーチル杯 全日本高等学校生英語弁論大会」の本選が関西学院大学 上ヶ原キャンパス(兵庫県西宮市)において開催され、清水が審査委員を務めました。故ウィンストン・チャーチル英国元首相の名を冠した同大会は、その歴史や規模、レベルにおいて日本を代表する高校生対象のスピーチコンテストとなっています。

印象に残るスピーチのヒントは独自性と簡潔さ

チャーチル杯目指す全国のトップスピーカーを決める決勝大会にふさわしく、東日本・西日本の予選を勝ち抜いた12名のスピーチはどれも聴きごたえがありました。それぞれの高校生の語りに思わずうなづいたり、考えを巡らせたりと、誰もが全国決勝ならではの緊張感を満喫できる素晴らしい大会でした。

12名のスピーチのうち、今でも鮮明に覚えているのが「年金」のスピーチです。その理由は明快で、他のスピーカーに類似のトピックが無かったから。(年金を語るには若すぎるであろう)高校生が年金問題と真剣に対峙し、自分のこととして構造的な問題を指摘する。もうこの姿勢がユニークです。

スピーチは「独自性が大切」と言われますが、独自性とは即ち「他人と違うこと」です。コンテストの舞台で、他人と異なる視点で勝負するのは怖いでしょう。でも「他人と同じ土俵に乗らない勇気」が、スピーチにインパクトを与え、聴衆の心に感動を刻みます。スピーチは、聞き手に記憶されてこそ行動につながるもの。だからこそ私は、スピーチを学ぶ学生に「聴衆が帰宅して、お風呂に浸かった時に思い出せる内容か」といつも問いかけます。

表彰式での審査員講評では、皆さんに「伝えたい主張を簡潔に表現してください」とお願いしました。弁論時間が長くなるほど、話題が逸れやすいですし、聴衆も疲れます。だからこそ、端的に言い切れる明確な主張を貫くことは聴衆への配慮であり愛情表現です。英語よりも、中身が大事。そんな英語スピーチの基本を再認識できた大会でした。審査員のご依頼をいただきありがとうございました。


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