同調圧力に屈しない!独自の選択肢が生み出す発見と感動をスピーチに

いつもと同じ道の安心感 vs. 人とは違う道の緊張感

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毎日は大なり小なり同じことの繰り返しです。通勤も、仕事も、勉強も、毎日が劇的な変化に恵まれるケースは珍しいでしょう。そこで変化を生み出すには、いつもとは違う道を選んでみる勇気が必要です。同じ道の安心感と、違う道の緊張感のバランス感覚がスピーカーには必要です。聴衆は、どこかで聞いたことのある話よりも、新鮮な驚きを常に求めています。

変化のない安心感から逸脱してみる勇気を持つ

毎日同じ目覚まし時計で起き、いつもの満員電車に揺られ、いつもと同じ会社や学校に向かう。気が付けば、他の人たちと同じ日常の中に飲み込まれている自分に気づくことがあります。そんな時こそ、生活に何らかの変化を与えてみるチャンスです。

ページトップの美しいお花の画像は、かつて私の研究室に所属していた学生が撮影したものです。その写真をゼミのメンバーと共有してくれた時のメッセージには、次のような言葉がありました。

先生のお話を聞いて、いつもの帰り道ではなく違う道から帰ってみました。すると、季節外れのコスモス畑を見つけることができました🌸 小さな挑戦でしたが、先生からのお話がなければ出会わなかった景色でした。

小さな挑戦で得られた美しい景色は、日常生活における変化の尊さを教えてくれます。この小さな変化を意識する感性が、聞き手の心を揺さぶる独創的なスピーチテーマと出会う鍵となります。それゆえに、この写真が共有されたときは、英語スピーチの教員として大変うれしく、また頼もしく感じたのです。

過去記事「唯一の生き方を尊重する"スピーチマインド"とは?」でも説明しましたが、人と同じことを繰り返していても、人を驚かせるテーマには出会えません。スピーチの発表者は、変化のない安心感から飛び出して、新しい発見を得る緊張感を楽しむ気持ちを忘れないでください。

いつもとは違う選択肢でスピーチ力を高める

他人と異なる選択をする難しさは、あらゆるシーンで登場します。たとえば8人で食事に行き、7人が同じ料理を即座に注文した時に、「私もそれで」と言わずに一人だけ違うものを注文できるでしょうか。これは少し極端な例ですが、同調圧力は強力です。特にスピーチやプレゼンでは、皆の選択に流されない独自性が重要です。

スピーチでの現実的な例で考えれば、「皆が賛成している解決方法を否定できるか」「誰もが当然だと理解していることを誤りだと提案できるか」という状況に似ています。同調するのは楽な選択です。でも「皆と同じ」「いつもと同じ」の繰り返しでは、その先に写真のような美しいコスモス畑は発見できません。

同調圧力は、他人からの圧力だけではありません。まずは、自分自身の固定概念からくる「無変化への同調傾向」を避け、いつもとは違う選択をしてみましょう。いつもは食べない料理に挑戦してみる。興味のないジャンルの映画を鑑賞する。自分の好みとは違うカフェに入ってみる。これらはすべて、日常に変化を生み出す挑戦です。

人とは異なる「社会との接点」を持つことで、多用な価値観を反映したスピーカーへと成長できます。それはそのまま、スピーカーの人間力の向上につながり、新たな説得力を生み出す原動力となります。


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